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関節を動かす筋肉の力を四肢の先端に伝える紐状のものを腱と呼び、腱は、腱を固定する腱鞘というトンネルの中を通っている。腱と腱鞘の摩擦で起きた炎症を腱鞘炎といい、正確には狭窄性腱鞘炎と呼ばれる。
腱鞘炎を起こすのは、手や指の酷使(例えば弦楽器奏者、手先の細かい反復作業など)が1番の原因だが、女性ホルモンのエストロゲンという物質の増減によって起こる腱鞘炎も多い。妊娠期や更年期の女性に比較的多くみられる。その他、結核性やリュウマチ性の腱鞘炎もある。
腱鞘炎の種類
現代医学における腱鞘炎治療は、手術以外では、炎症等を抑える薬の服用、患部にステロイド剤などを注射、低周波電気治療、冷やしたり温めたりする治療などがあるが、慢性化した腱鞘炎は治癒するまでに時間がかかる。
中国医学では、鍼灸治療で2つの角度から治療する。対処療法的に炎症を起こしている腱鞘、周囲の筋肉を中心に治療し、腱鞘の炎症、腫れやむくみを軽減させ回復させる(鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、血流が改善され、増加した免疫細胞が腱鞘の炎症を鎮める)。もう1つは、ホルモンバランスなどを整える根本治療、冷え性体質、虚弱体質などを改善することで、再発しにくい体調へ根源的に治す。
投稿者:tcm-editor
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